「クエスト」という言葉を選んだのは、これまで私が経験してきた挑戦と、復興活動に取り組む中で感じた冒険のような日々が元になっています。震災直後、私たちは絶望的な状況の中で復興への一歩を模索していました。


オープンガーデン作りや炊き出し、豪雨時の避難所作り、そして地域の方々と協力したイベントの開催など、すべてが試行錯誤の連続でした。その過程はまるでゲームのクエストのように、一つひとつ課題をクリアしながら前進していく旅そのものでした。


オープンガーデンでは炊き出しやイベント、地元の高校生による映画上映などさまざまな活動をたくさん行なっております。輪島市でイベントなどを検討している方がおられましたらクエスト輪島までお問い合わせください。

地震が起きた1月には多くの方々が避難所に駆けつけ、私たちを助けてくださいました。寒さ厳しい冬の中、温かい支援の手に触れることで、ただ生き抜くだけでなく「次は自分たちが何かを返したい」という気持ちが生まれました。
また、私が「クエスト輪島」を立ち上げた背景には、被災地での経験をただの過去の出来事にするのではなく、それを未来への資源として活用したいという想いがあります。震災後、TikTokやYouTubeを通じて情報発信を行い、多くの人々に被災地の現状を知ってもらいました。これにより、遠く離れた場所からも支援の輪が広がり、輪島市の可能性を信じるきっかけを得ることができました。
そして「クエスト輪島」は、ただ観光地を巡るだけのツアーではありません。震災や復興の物語を通して、この地に息づく歴史や文化、防災知識そして人々の絆を体感してもらう場です。私たちは訪れる方々に、輪島市が歩んできた道のりや、今なお続く復興の挑戦を「共に体験」してもらいたいと思っています。
石川県輪島市白米千枚田
「クエスト輪島」は、過去から未来へと続く架け橋となるようなツアーガイド事業を目指します。輪島市に訪れる方々が、この地の魅力と、そこに生きる人々の力強さを感じ、心に残る「冒険」を楽しんでいただけることを願っています。
クエスト輪島 代表 中村 輝人