【空き地から始まった “遊び場” 】
輪島市に遊び場を作るために――輪島のオープンガーデン

地震で壊れた家のぽっかり空いた一角。
そこに、僕たちはオープンガーデンという名前の「遊び場」を作りました。
遊具も柵もない、ただの空き地。

仮設住宅となった競技場から産業廃棄物となった人工芝を活用したり、全壊した家からベンチを持ってきたり、毎朝5時半から石拾いを始め、全て人力で遊び場づくりを始めました。
バーベキューや炊き出し、現役高校生が路上映画をやったりして、気づけば誰かがふらっと立ち寄る場所に変わっていきました。
最初は何もなかったこの場所に、笑い声が戻ってきたのは、本当に嬉しい瞬間でした。

子どもが走り回り、大人たちは縁側のように腰をかけて話し込む。
そんな“何気ない風景”こそが、今の輪島に必要だったのだと思います。
オープンガーデンはまだ完成ではありません。
これからもっと、自分たちで作っていける場所にしていきます。
「こんなことしたい」「こんなの置いてみたい」――そんな声が集まって、
一緒に形を変えていく“進化する遊び場”です。

ツアーの中でも、立ち寄ることができるこの場所。
もし来てくれたら、ぜひベンチに腰を下ろして、風の音や人の声に耳を傾けてみてください。
ここには、輪島の今と、これからがあります。